はじめに
改訂3版 心電図検定公式問題集&ガイド: 受検者必携! 2級/3級
- 作者:日本不整脈心電学会 心電図検定委員会
- 発売日: 2018/04/05
- メディア: 単行本
今回は「QT延長」について勉強したいと思います
QT間隔
・「Q波の始点からT波の終点まで」を「QT間隔」と呼ぶ。
・心室の脱分極から再分極までの時間を示す。
・QT間隔は心拍数の影響を受けるため、補正を行う。
・通常はBazettの式で補正を行う。
→ QTc=QT(s)/√RR(s)
・QTcの基準値:0.36~0.44秒
QT延長
・QT間隔が延長した状態(QTc>0.44秒)。
・多形性心室頻拍(TdP)、心室細動などが誘発され突然死の危険がある。
・学校心臓検診では0.006%、乳幼児では0.1%に発見される。
・薬剤服用、運動制限などが遵守できれば比較的予後はよい。
・突然死を完全に予防することはできない。
(参考)
・先天性QT延長症候群の分類
LQT1:大きく幅広いT波
LQT2:平低化T波、notchを伴うT波
LQT3:T波の始まりが遅い
※1~3型が多数を占める。
※1~2型はカリウムチャネルの機能低下により再分極の遅延を生じる。
・後天性QT延長症候群
電解質異常:低カリウム、低マグネシウム
薬剤性:抗不整脈薬、抗精神病薬、三環系抗うつ薬、抗アレルギー薬、抗菌薬(ニューキノロン、マクロライド、ST合剤)
脳出血
ここまで
今日はここまでにします。
次回も続きを勉強していきたいと思います。
(今日の勉強時間:30分)